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山口地方裁判所 昭和57年(わ)4号 判決 1982年5月26日

本籍ならびに住居

山口県長門市東深川八八八番地

医師

岡田清

大正一一年一月一日生

右の者に対する所得税法違反被告事件につき、当裁判所は検察官上野富司出席のうえ審理を終え、次のとおり判決する。

主文

被告人を懲役一年六月および罰金三、五〇〇万円に処する。

右罰金を完納することが出来ないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、山口県長門市東深川八八八番地において外科病院を営んでいるものであるが、自己の所得税を免れようと企て

第一  昭和五三年分の所得金額が一八〇、五〇三、〇四五円で、これに対する所得税額が八八、五六〇、六〇〇円であったにもかかわらず、一般診療収入の一部を除外し、あるいは架空経費を計上する等の行為により右所得の一部を秘匿したうえ同五四年三月一二日長門市東深川九六四番地の一所在の長門税務署において同税務署長に対し、右年分の所得金額が一一七、七五八、九三三円で、これに対する所得税額が四二、七〇〇、二〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により所得税四五、八六〇、四〇〇円を免れ

第二  同五四年分の所得金額が一八七、九二三、七〇一円でこれに対する所得税額が九〇、四五九、五〇〇円であったにもかかわらず、前同様の行為により、右所得の一部を秘匿したうえ、同五五年三月一二日前記税務署において、同税務署長に対し、右年分の所得金額が一二一、八九一、二四七円で、これに対する所得税額が四二、二〇四、三〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により所得税四八、二五五、二〇〇円を免れ

第三  同五五年分の所得金額が一九八、一四一、三四二円で、これに対する所得税額が九五、八五一、五〇〇円であったにもかかわらず、前同様の行為により、右所得の一部を秘匿したうえ、同五六年三月一四日前記長門税務署において、同税務署長に対し、右年分の所得金額が一二六、八四三、七八九円で、これに対する所得税額が四四、〇一〇、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により所得税五一、八四一、〇〇〇円を免れ

たものである。

(証拠の標目)

判示事実全部につき

一  被告人の当公判廷における供述

一  第一回公判調書中被告人の供述部分

一  被告人の検察官に対する供述調書

一  被告人の大蔵事務官に対する質問てん末書(四通)

一  被告人作成の上申書(八通)

一  岡田悦子(四通)、西泰男(三通)、板谷真智子(二通)、清見秀子、中野辰彦および中村勲(二通)の大蔵事務官に対する各質問てん末書

一  大蔵事務官松井博作成の脱税額計算書説明資料

一  大蔵事務官松井博(六通)、同狩野芳則および同浅木稔之(二通)各作成の調査事績報告書

一  長門税務署長妹尾光作成の青色申告承認取消決議書(謄本)

一  押収してある確定申告書綴(昭和五七年押第一一号の一)

一  大蔵事務官松井博作成の脱税額計算書(一)

判示第二の事実につき

一  大蔵事務官松井博作成の脱税額計算書(二)

一  大蔵事務官宮下信二作成の調査事績報告書

判示第三の事実につき

一  大蔵事務官松井博作成の脱税額計算書(三)

(法令の適用)

判示各所為 昭和五六年法律第五四号による改正前の所得税法二三八条一項、二項(いずれも懲役刑と罰金刑を併科)

併合罪加重 刑法四五条前段、四七条本文、一〇条(犯情の最も重い判示第三の罪の刑に加重)(懲役刑につき)同法四八条二項(罰金刑につき)

労役場留置 同法一八条

執行猶予 同法二五条一項

(裁判官 七澤章)

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